我々の暮らしの舞台～気づかなかったこと、忘れてしまったこと
スピーカー：遠藤 吉実氏（元ハワイ日本人連合協会会長）
今日は貴重なお話を本当にありがとうございました。遠藤さんのお話しと記憶力の良さには圧倒されました。自分の小学校の時代の自由学園での教育が素晴らしいものであったこと、それを幾つになられても実践されてきたことが実に大きな財産になっていることを感じさせられた次第です。
遠藤さんの講演を聞きながら、昔の「語り部」を思い浮かべていました。私もハワイに30年以上住んでいますが、ほとんど知らない歴史を教えていただき、これをテープに取っておかなかったことを悔やんでいます。こんなお話が出来る人は、もうそんなにいないだろうと思う意味からですが。
今日のお話は
戦前のテリトリー・オブ・ハワイ
第五十番目の州になってのハワイ
という順番にお話しくださったので、非常に理解しやすかったです。
ハワイの政治はここ数十年は民主党一色ですが、その昔に共和党の時代に移民に対しても多くの善政を施してくれたこと、ぱらまセツルメントのいきさつなど、あるいはクアキ二病院の生い立ちなど、実に興味深いものでした。そしてマキ教会を建立した奥村多喜衛牧師とハワイ本派本願寺の今村恵猛（えみょう）開教総長の宗教は異なれども日本人移民のために実に大きな功績を遺してくれた人々の隠れたエピソードなど、多彩な絵巻物語でした。まさに「ハワイの生き字引」というか「語り部」たるに相応しい講演でした。まだ語り終わっていないような感じでした。失礼ながら、出来るだけ早いうちに「続き」をお願いすることになろうかと思います。次回はテープに取るつもりですのでよろしくお願い致します。ハワイがアメリカの州となる直前から移住されている遠藤さんだからこそ、語れる歴史が多いのでしょう。それも素晴らしい記憶力で。ありがとうございました。今日は久々に、というか「こんな話は木曜午餐会でしか聞けないだろう」という雰囲気でした。
アメリカのTerritory of Hawaiiは1959年8月21日にアメリカの50番目の州へとに昇格される。日本では1959年4月10日明仁皇太子と美智子妃殿下の「結婚の儀」が執り行われ、1960年9月22日に皇太子ご夫妻は０歳の徳仁親王殿下を東京に置いてハワイに来られた。10年前の2009年にハワイをご訪問され「皇太子明仁親王奨学金財団」50周年記念晩さん会、国立太平洋記念墓地（パンチボウル）に御供花された時には、私も取材させていただきましたが、遠藤さんの活躍は良く知られているところです。
今後とも木曜午餐会での講演をよろしくお願い致します。
木曜午餐会会長 新名 瑛
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