会員の独り言

驚いたセドナのパワー

 言いたくはないのですが、ハワイ在住43年の私の伴侶は実は「病気の宝庫」なのです。中でも膝のダメージが大きく、左半月板手術を3回、右半月板手術を1回。加齢に伴い慢性の痛みに苦しめられ歩行時間も1時間が限度で鎮痛剤の常用以外に抗炎症剤を両膝に刷り込んでアイスノンをぐるぐる巻きにして固定し冷やしている毎日です。今まで人目を気にしながらも何度もラスベガスに足を向けていたのも、白状すればカジノの魅力以上に「湿気少ない所では彼の歩行がスキップできる位軽くなるから」というのが大きな理由なのでした。

 2017年に、日帰りツアーで行ったセドナでのパワーポイント巡りで、パワーを一身に浴び


て背筋までシャンとなり、軽快な足取りで意気揚々と戻ってきた事がありました。しかしハワイに戻れば、足運びの軽さは長続きさせず元の木阿弥に。再び抗炎症剤とアイスノン無しには身動きができない状態に戻っていました。足を労りながらの日々、「セドナにお礼を兼ねて再訪したいね」と話しあっていた矢先です。さる方に頂いたカードの「花火の花」という希望にあふれる強い輝きが、セドナのスポットから眺めた岸壁の煌めきに似ており、日増しに行きたい想いが膨らんできていました。

空港で「体が軽くなった」

 その想いが天に伝わったのでしょうか。カジノ・ゴールドカードの恩恵か、7/25日(日)~30日(金)までわずか5日間の限定ではありますがなんとホテル代無料の招待券が送られてきたのです。即決意し実行。25日朝の便で夕方はラスベガスの地を踏んでいました。機内では両足を足マットでぐるぐる巻きにしていたのに、空港に降り立った瞬間「体が軽くなった気がすると」すたすた歩き始めたではありませんか。ホテルで荷を整理し歩いて買い出しに行こうとしたら突然の大雨。1時間待ちのレストランにも体調が良いらしく上機嫌で、彼一人でカジノの中を歩き回っていました。 翌日PCR検査を受けた後、1~2泊用の軽装でカーナビ付きのジープをレンタルして、2か所の休憩を入れ、ルート66を通って5時間で待望のセドナへ。

 日本の軽井沢に似ているセドナは、ネイティブアメリカンの聖地と言われ、州道79号線と89A号線が交差する4つのエリアに分かれていて、燃えるような赤い岩で囲まれている町。その一つのウエスト・セドナエリアの閑静な朝食付きモーテルを予約してありました。

 セドナには、大地から強いエネルギーが放出されている「ボルデックス」というパワースポットが4か所あります。今回は男性性のエネルギーで元気をくれると言われているエアポート・メサ、女性性の優しいエネルギーでゴシック教会のような壮麗な形をしたカセドラル・
ロック、この2つの「ボルデックス」を訪れる事にしていました。モーテル・チェックインの時間まで、少し遅めのランチをとる事に。ガイドブックお薦めで100%自然食店の小さな入り口をくぐった途端、通路に沿って所狭しと貼ってある写真や衣装のその奥が中庭で、数人の観光客がゆったりくつろいでいました。周りは、庭からも自由に出入りができる自然農園で、木の実や薬草を勝手に摘んでも良いとか。そのおおらかさが気に入り、私達も落ち着いてのんびりしようと、ブリトーとタコスを注文し「当りだね、美味しいね、アルコールの無いのが残念!」と静かな雰囲気を楽しみました。小1時間した頃、ぽつぽつの雨が瞬く間の本降りに。慌てて座布団や食べかけのプレートを抱えて室内に駆け込み30分位で雨は上がりましたが、切り上げ時とそのままモーテルに。

 室内には飲料水が無く、夜食用の食糧買い出しも兼ね歩いて5分位の小さなKマートへ。スタッフ募集の張り紙がしてあるレジで、ネイティブインディアンの血が混じっている気っぷの良いおばさんとのジェスチャー入りの会話をいっとき楽しみ、飲み水、アルコール、おつまみ、サンドイッチ、アイスクリームに至るまで大いに売り上げに貢献。遅めの夕方、ウエストセドナのシンボル=ピンクの子豚君に会いがてらブラ~リ散歩。芸術家やアウトドア―愛好者の人気の町だけに、ショップのレイアウトや飾り・色彩などユニークで品があり、見歩いているだけでウキウキと気持ちが華やいで二人ともすっかり饒舌に。

 私も眼鏡が不要に

今回、モーテルが朝食付きとあってどんな按配か体験してみる事に。中庭で食べるバイキング式でコーヒーポットとレンジ、お湯ポットが置かれており、ブリトーだけ注文、バナナや林檎類が篭に盛られ、何種類かのインスタントのスープカップ、クッキー、パン、缶ジュース類が引き出しや開き棚から勝手に取れるようになっていました。閑静な空間でそれなりに良かったのですが、泊り客の食べ物をごっそり紙袋に入れてる姿、食べ散らかしたテーブルとか公共マナーの悪さに辟易、セドナがけがされている不快感を味わいました。

 食後、先ず元気をくれる男性性のエアポート・ミサへ。モーテルからほど近い所にある小
高い岩盤の山。整備されていない階段を数十段のぼると道が両脇に分かれて右手は山の中腹を、左手は緩やかな岩場を登り平らな頂上に。赤茶けた岩盤の神々しさが快晴のセドナの町を覆い尽しているのが一望でき、登る途中の樹木の全ての幹がねじれているのもパワーの力とか。敷物を強いて瞑想していた数人の人々に混じって頂上の岩盤の出っ張りに腰かけ、地から湧き出ているエネルギーを思いっきり吸い込んでいると不思議に力が漲ってくる気がし、彼など、駆け足で降りたい位の身軽な気分とか。私のかすみがちの目もくっきりと明快になり、セドナ滞在中全く眼鏡が不要だったのには「驚き・桃の木・山椒の木」でした。 二人で新たな力を授かったお礼と感謝の気持ちで、神々の放つ神々しいパワーにしばらく身を任せていました。

 午後からはカセドラル・ロックへ。驟雨にあいましたが程なく晴れて、降った後の緑のすがすがしさを嗅ぎながら、教会のような岩盤を眺め、その麓を流れているせせらぎの音を聞きながら手足を浸したりしての散策。心が癒され、いつの間にか優しい菩薩のような持ちになっていたからこれも又不思議。川に入ったりヨガをやったり川辺でのひと時を楽しんでいた若い女性達の顔や体が、つやつやし輝いていたのも印象的でした。

 静観とした穏やかさを楽しんでいる内に夕方になってしまい、アイフォンでパスタのレストランを探して入ったものの味が濃すぎて合わず早々とモーテルに。再びKマートでおしゃべりと売り上げに貢献。翌早朝のエアポート・ミサで、朝焼けの神々しい岸壁のきらめきがセドナの町を覆い尽している光景は、まるで「花火の花」の輝きが何処までも広がっていってるようでした。セドナの朝焼け花火は山々に吸収されて地のパワーとなるのでしょうか、

 希望と力を頂いたセドナでした。偉大なるセドナよ、ありがとう!!

 K/和子

(編集者注:)アメリカ南西部、アリゾナ州中北部にあるセドナは、標高4,500フィート(約1,370M)州都フェニックスより北に2時間、グランドキャニオン国立公園より南に2時間に位置しています。ネバダ州ラスベガスから約275マイル(443 km)。年間を通して穏やかな気候を楽しめるため、アリゾナ南部のフェニックス方面からは「避暑」、標高7,000フィート(約2,130メートル)のフラッグ スタッフ方面からは「避寒」に人々が訪れるといった具合。セドナは非常に乾燥している場所です。


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