みなさん、お元気ですか?正直言って、少し疲れてきましたね。毎日、新型コロナの感染者が急増しているニュースに「いったい、この先いつまで続くのかしら?」。オミクロン株の症状は、デルタ株ほどひどくはないけど、感染力が数倍も強いって。ではどうすればいいのかしら?ここで、少しオミクロン株について簡単にまとめてみました。
オミクロン株とは2021年11月24日に南アフリカから報告された新型コロナウイルス変異株です。WHO(世界保健機関)は26日に「懸念される変異株(Variant of Concern: VOC)」と位置づけ、ギリシャ文字順に「オミクロン」と名付けました。デルタ株の後にラムダ株、ミュー株など8種類の変異株が出ましたがVOCではないため、文字順ではデルタから9番目のオミクロンになりました。
オミクロンの感染力は?
接触者への感染を追跡した研究で、オミクロン株はデルタ株に比べ伝播性が高いことが示唆されています。例えば、英国で家族内感染を追跡した研究では、接触者に伝播する確率が、デルタ感染者からは約10%であったのに対し、オミクロン患者からは18%でした。
オミクロン株の症状の特徴は?
1, 発熱(72%)咳(58%)だるさ(50%)のどの痛み(44%)などの風邪のような症状が中心(沖縄の報告から)
2, 潜伏期間が短い可能性:アメリカの報告例では潜伏期間の中央値は3日としています。
3, 味覚・嗅覚障害がデルタ株に比べて少ないとする報告がある(沖縄の例では2%)
オミクロン株の重症化のリスクは?
他の変異株に感染した場合より重症化しやすいかは、まだ明らかではありませんが、軽い傾向にあることを示唆する研究結果は報告されています。イギリスのインペリアルカレッジ・ロンドンからの報告では「デルタ感染者より病院にかかるリスクが20~25%、一晩以上入院するリスクは40~45%低い」となっています。エジンバラ大学からの報告ではデルタ株に比べて入院するリスクは3分の2低下していると発表されています。この根拠として香港大学の研究では「オミクロンは気管支内で速く増殖するのと対照的に、肺内での増殖速度は相対的に非常に遅い」可能性を示唆しています。デルタ株に比べて肺炎に至る可能性が低い理由かもしれません。
オミクロン株に対する3回目ワクチンの効果は?
ファイザー製、モデルナ製ともに3回目接種後のワクチンの有効性は約65~75%、5~9週目には55~65%、10週目(2か月半)以降は45~50%と報告されています。2回だけの接種だといずれのワクチンでも20週(約5か月)経過するとオミクロン株に対するワクチン効果は10%程度まで低下するようです。ワクチン接種しても万全ではありません。ブースターショットしていてもブレイクスルーでの感染はやむを得ないですね。
以上見てきたようにオミクロン株はデルタ株と比較すると重症化しにくい可能性があります。しかし、感染者数が増加すれば、それに比例して入院を要する人、重症になる人は増えてしまいます。引き続き一人一人がマスク・手洗い・人混みをなるべく避けるなどの感染対策をしていくことが自分や周囲の人を守ることにつながります。(この記事は、東京都江戸川区にある宗仁会:ひまわり医院がまとめたブログを参考にまとめたものです)
外国人の参政権についてあなたはどう考えますか?
日頃は毎朝の散歩と週末のゴルフに明け暮れ、ハワイの生活をエンジョイしていますが、ハワイに住みながらアメリカの市民権を持たないことに「後ろめたさ」感じることがあります。特に、ホノルルの市長選、市議会選挙、そして州知事、州議会選挙の時などです。ハワイで働き、税金を支払い、しかしながら「選挙権」を持っていないことに、「無責任の極みかも」と思ったりします。「選挙権」は権利であり、義務でもあります。昔、小泉純一郎首相が自民党の総裁選に出馬した時に、外国人の地方参政権付与の法案について「帰化したくないのに、参政権が欲しいというのはおかしい」と話したことを思い出しました。
確かに、市民権もないのに、住んでいるからといってその国の、あるいはその地方の選挙
に投票する権利が与えられるものだろうか? 国籍は日本ですからハワイに住んでいても在外投票権はありますので、日本の国政選挙には投票できます。アメリカでも投票権を持てば「二つの国の投票権」を持つことになります。アメリカと日本は、今は同盟国ですからそれほど矛盾した投票にはならないでしょうが、日米開戦前の1941年以前だったらどうなるでしょう。日本では「二重国籍」を認めていないので、アメリカの市民権を取得すればその時点で日本の国籍を離脱することになります。
そんなことを思いながらインターネットを読んでいると、またまた気になる記事を見つけました。物議を醸した「住民投票条例案」という見出しで。
東京・武蔵野市で2021年11月19日「住民投票条例案」が提出された。外国籍の市民にも、日本国籍の市民と同じ条件(18歳以上・市内在住3か月以上)で住民投票への参加を認めるこの条例案。提出した松下玲子市長は「市の重要な課題について意見を表明する機会は、国籍にかかわらず(住民投票)制度として設けていく。多様性を力に変えて、多文化共生社会を実現する」と訴えた。しかし、この条例案は、SNSを中心に大きな反発を受けることになる。自民党保守派の国会議員らが反対運動を展開すると、全国的にも注目を集めた。直前まで賛否を明らかにしなかった1会派を残して、市議会では賛成・反対が拮抗。注目の採決が終わると、メディア各社は揃って速報を打った。その会派が反対に回り、賛成11・反対14で否決された。
というTBS報道局社会部・塩田亜多夢(1月08日9:00)さんの記事です。(注:SNSとはSocial Networking Serviceの略で、人と人との交流を手助け・促進するためのインターネット上のサービスです)
明確にしておきますが、住民投票への参加と参政権とは違います。参政権は投票する権利(選挙権)と、立候補して選ばれる権利(被選挙権)を指します。公職選挙法のルールによって選ばれた人は「公職」に就きます。公職に就く人を選ぶのが選挙。市町村の合併など重要事項について話し合いで決まらない場合に「では住民の意見を聞いてみよう」と実施するのが住民投票です。
記事によれば、同様の住民投票条例は、神奈川・逗子市(2006年)と大阪・豊中市(2009年)で既に施行されています。両市の担当者によれば、どちらの場合も外国籍市民の参加について反対する声はなく、逗子市では全会一致で可決された、といいます。
住民投票に外国人の参加を許している市町村団体は幾つあるのか、調べてみました。何と驚くことなかれ。常設型の住民投票条例が設置されているのは2020年12月現在の集計では全国で78自治体ありますが、外国人の投票を認めているのはそのうち43の自治体のようです。半分以上に自治体が認めているのでした。東京都では小金井市、千葉県我孫子市、神奈川県川崎市、静岡県掛川市、大阪府豊中市、広島県広島市など錚々たる自治体が並んでいました。「自治体の合併などについて住民投票で争う」などの場合は公職選挙法が適用されないので、外国籍の人も投票ができます。過疎地に外国人が多く移住したりすれば、地域の行政を動かすことも可能になります。
地方自治体での「外国人参政権」については、永住権を持つ外国人を中心に、納税などの義務は果たしているのだから参政権も認めるべきという考え方がある一方で、国防の観点から反対の声も根強いようです。「外国人参政権」が認められれば、制度上は外国人による日本の侵略行為が可能になるという危険性を訴える反対派と、そのような仮定の話で恐れるのではなく、実際に今、日本に暮らす永住外国人の権利を認めようという賛成派による議論は続いています。あなたはどう思いますか?
参考までに世界の状況を見渡しますと「国政選挙」の「外国人参政権」を認めている国はほとんど存在しません。「ほとんど」というのは例外があるからです。イギリスやニュージーランドは認めています。「えー、なんで?」という疑問のある方のみ読み続けてください。
日本人には分かりにくいですが、大英帝国時代のイギリスでは歴史的な背景から、かつてはイギリスの国の一部として植民地化していたインドやスリランカ、オーストラリア、ニュージーランドなど、全54カ国の英連邦諸国の国民について、今もイギリス国内の選挙での選挙権・被選挙権を両方認めていて、最も広く「外国人参政権」を認めている国のひとつです。ただし、コモンウェルス諸国国籍のコモンウェルス市民以外の外国人については、全く参政権を与えていないという点には注意が必要です。外国人なら誰にでも選挙権があるのではなく、一部のつながりの深い国、昔は同じ国の国民だったけれど、今は「外国人」になっているという国の人について、特別措置があるようなイメージが近いかもしれません。そのため、イギリスでコモンウェルス市民ではない日本人に選挙権が認められることはありません。ニュージーランドでは、イギリス人に限らず、1年以上在住している外国人に「選挙権」を認めているようです。ただし「被選挙権」は認められていません。
少し硬い話が続きましたので、ここでは気軽に「あーそうなの?」というお話を。
現在、国名の末尾に「スタン」がつく国は、皆さんも良く知っているアフガニスタンのほかにカザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、パキスタンの6カ国あり、これらの国々のほとんどは、中央アジアに位置しています。「何か由来があるのでは?」と、以前から気になっていた方も多いのではないでしょうか。
中央アジア周辺はかつて、現在のイランを中心とする広大なペルシア帝国の一部でした。それぞれの国名の末尾についている「スタン」とは、ペルシア語で「土地」という意味です。「カザフ人の土地」という意味で「カザフスタン」、「ウズベク人の土地」という意味で「ウズベキスタン」、「トルクメン人の土地」という意味で「トルクメニスタン」、「タジク人の土地」という意味で「タジキスタン」、「アフガン人の土地」という意味で「アフガニスタン」と呼びます。では、「パキスタン」はどうかというと、「パーク」がペルシア語で「清浄な」を意味するので、「パークスタン」→「パキスタン」となってすなわち「清浄な土地」という意味になります。タリバンを育てた国でもあります。個人的な話ですが、かつて私は中央アジアを貫く「シルクロード」に憧れていてマルコポーロの「東方見聞録」、井上靖の「敦煌」、玄奘三蔵の「大唐西域記」などを読んでウズベキスタンの首都サマルカンドや、“世界の屋根”と呼ばれるパミール高原のあるタジキスタンに想いをはせていました。トルクメニスタンでは2007年に初めて日本語学科が新設され、現在では12の中学校と5つの大学で日本語の授業が開始され、国内の日本語学習者数は1,000人を超えているそうです。まだ若ければここに行って日本語の先生にでもなったかも知れません。実際に旅をしたのはアフガニスタンとパキスタンだけですが、アフガニスタンはギリシャの時代にマケドニアのアレキサンダー大王が東征した地域で、インドから引き返す時にギリシャの兵隊がこの地に住みついて「バクトリア王国」を築き上げました。私自身も無銭旅行に近いものでしたが、町中で物乞いをしている青い目で金髪の少女を見かけた時には驚きました。アレキサンダー大王の東征によってギリシャ文化(ヘレニズム=古代ギリシャ人の自称ヘレネスからの造語)とオリエント文明が融合してガンダーラ美術を誕生させ、ギリシャ彫刻の影響を受けて仏像が誕生するようになったのですから歴史は不思議ですね。ここで発掘された仏像(上の図)はギリシャ的な風貌をしています。
「サプリメントは本当に効くのか?」
さまざまな研究がされていますが、それらをまとめ、24のサプリメントの健康への影響を評価した論文では、「ほとんどのサプリメントは飲んでも飲まなくても健康への影響はあまりなかった」という結果が出ています。
カルシウムとビタミンDの合剤に限って言えば「脳卒中のリスクを上げる」という結果も出ており、ジョンズ・ホプキンス大学の医師がまとめた論文では、ビタミンEを多量に摂取する習慣のある人で死亡率が上昇したという報告があります。
しかし一方で、健康効果を認められたサプリメントもわずかですが、存在します。まず「オメガ3脂肪酸」のサプリメントです。DHA、EPAのほうがなじみがあるかもしれません。オメガ3脂肪酸は「魚に多く含まれる油成分」で、悪玉コレステロールを下げる効果が証明されています。豊富に含まれる「魚」を定期的に摂取する習慣がなく、摂取機会が少ない人にとっては健康効果も期待できるでしょう。
また「葉酸(ようさん)」のサプリメントも脳卒中のリスクを下げると報告されています。葉酸とはビタミンB群の一種です。ほうれん草や海苔に多く含まれている成分です。葉酸は妊婦にとってはなじみ深いものです。胎児の脳や脊髄のもととなる「神経管」を作るのを助ける役割があり、摂取量が不足していると「神経管閉鎖障害」という奇形の原因になることがあります。オメガ3脂肪酸と葉酸のサプリメントに関しては利用してみる価値はあるでしょう。(本稿は、森勇磨著「40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」」を編集・抜粋したものです)
クイズのようでクイズではない話。
ダイエットと思って注文するのは和風パスタ、それともカルボナーラ?
ダイエットのためには脂っこいものを避けてあっさりしたものを――。多くのダイエッターがこう思っているだろうが、科学的に考えるとこれはNG。「油の摂取を控えるべき」という考え方は、1958年に世界7カ国の栄養摂取と心臓病による死亡率の関連を調べた「セブンカントリーズ・スタディ」という研究が背景にあります。アメリカ人に心臓病が多いのは脂肪の摂取量が多いから、という研究結果を受けて、アメリカ政府は1977年に「脂肪の摂取を控えるように」という指導方針を固め、食品業界でも「ローファット」の表示やローファット製品が爆発的に増えました。しかしその後も肥満人口は減らず、複数の研究が積み重ねられた結果、現在では「食品から摂取するコレステロールや脂質の量を控えても、心臓病の予防にも肥満の予防にも繋がらない」というエビデンスが新たな常識となっています。最新の栄養学では、「油の摂取を控えるべき」から「いい油を積極的にとろう」という考え方に変わってきています。
オリーブオイルやナッツに含まれる油、また、魚に含まれる油は、循環器系の病気のリスクを減らすという研究結果が数多く集まっています。血糖値を上げる炭水化物(糖質)も、脂質と一緒にとることで、血糖値の上昇が抑えられるだけでなく、満腹感が長続きします。こうした新たな知見を取り入れていくと、これまでのダイエットの常識で見直さなければならないことも、たくさん見えてきます。
ここからが問題点です。例えば、パスタも「和風」という名前が付くとヘルシーなイメージがあります。「あっさり」=「太りにくい」と連想するのも、「カロリー制限はダイエットに効果あり」という思い込みが影響しています。カルボナーラは、チーズ、生クリーム、卵、ベーコンなど、血糖値を抑える「タンパク質と脂質」が豊富です。一方、和風パスタは、だしや醤油で味をつけていたり、めんつゆ風の味付けの場合には、砂糖やみりんが多く含まれていることがあります。タンパク質も概して少なめです。結論から言うと「カルボナーラ」の方が血糖値を上げにくいといえます。木曜午餐会役員一同(2022 年1 月29日)
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