木曜午餐会のメンバーの皆さまへ

 


木曜午餐会のメンバーの皆さまと支援して下さっている方々へ

 本当に早いもので、もう3月のお手紙を差し上げる時期にまでなりました。新型コロナ・ウイルスが蔓延した2020年から次第に遠ざかろうとしています。ワクチン接種も徐々に進み、感染者も少なくなりつつあります。オアフ島では2月25日から「Tier 3」に移行し、レストラン、会合・集会などの人数制限は5人から10人にまで緩和されました。メンバーの方の多くはすでに1回目の接種を受けたと思います。「この夏には、普通の生活にもどれるのではないでしょうか」とグリーン州副知事は期待を述べています。米国立感染研究所のファウチ所長も「ワクチン接種を終えた人々が集まることについての危険性は少ない」と発言し始めました。ただCDC(疾病対策予防センター)はその基準(人数の制限など)をまだ発表はしていません。

 みなさん、お元気でしょうか? もう少しの辛抱ですね。トンネルの先に明かりが見えてきたように思えます。木曜午餐会の会場となるマキキ・キリスト聖城教会のオープンが前提ではありますが、役員としては講師への依頼などの準備を進め始めなければなりません。

 

 コロナ禍の中で、友人たちとレストランに行って外食することもままならなくなって、自宅で食事を作られる機会が多くなったかと思いますが、興味深い記事を見つけました。    

日本食パターンの食事を取っている人は認知症のリスクが低いことが知られている。しかし、その食生活を維持せずに、日本食パターンから遠い食生活に変化してしまった人は認知症リスクが上昇してしまうことが、3,000人以上の日本人を追跡した結果から明らかになった。反対に、日本食パターンに近い食生活に変化した人は、認知症リスクが低下する」という記事です。この研究は、東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野の陸兪凱氏、辻一郎氏らの研究グループが行いました。考察として、「日本食は、認知症リスク低下との関連が報告されている地中海食と同様に、野菜や果物、魚の摂取量が多く、そのことによる抗酸化・抗炎症作用が認知症リスクを抑制するのではないか。加えて日本の食生活には、やはり認知症リスク低下との関連が報告されている緑茶の摂取量が多いという特徴もある」と述べています。(Health Day News 202121日) 私は前の手紙にも触れましたが、トンカツとか鯵フライが好きなのです。これは果たして日本食なのか、洋食なのか。鯵フライなんて他の国では食べたことがないし、ドイツの「シュニッツェル」は洋風トンカツと言えるぐらいでしょうか。ここで紹介している「日本食」のメニューは具体的に紹介されていませんが、ご飯にお味噌汁、トンカツに切り干し大根の煮つけー。都合の良い想像ですが。

 メンバーの方々からお手紙や幾つかのお電話をいただきました。お手紙の中で前回の「日本の首都は東京ではない」ことをご存じでしたか?と言う記事の中で「京都に首都としての位置づけを残したまま国の政治の中枢機能を東京に移転(東京奠都)しました」という文章があります。東京奠都とはどう読みますか?意味は?というご質問がありました。東京奠都は「とうきょう てんと」と読みます。意味合いとしては「都を定めることを表す」のですが、京都の都を廃止して東京に都を移すならば「遷都」という言葉が適当だそうです。ところが、京都が都であることを認めながらも東京に首都としての機能を持たせるために「奠都」という言葉が選ばれたようです。「東京遷都」としてしまうと、「京都を都の位置づけから廃止する」ことになります。京都の人に言わせれば天皇陛下が「ちょっと東京に行ってくる」と言ったまま、まだ都の京都にお帰りになっていないということですから“苦肉の策”ともいえる言葉ですね。明治時代から遷都と奠都を巡る議論は続いています。

 

トンカツよりもハワイではチキンカツの方が優勢なのは何故なのか、メンバーからその疑問へのお返事をいただきました。

私が思う理由は:多国籍人種が住んでいるハワイでは、宗教も様々。キリスト教・ユダヤ教・イスラム教が信仰している旧約聖書に「食べてはいけない、汚れている」とされる食物が書かれています。「豚肉は食せず」です。(他の禁食物は、御自分で検索してみて下さい)私の周りにも豚肉を食べない日本人正統派クリスチャン達がいますから、気をつけています。 トンカツ、チキンカツも、無宗教の日本人のメニューだと思います。(イギリス・豪州・ニュージーランドで草がエサの牛・羊の放牧は簡単。比べて  飼育所が必要な豚のエサは??? 検索したらすぐわかると思いますが)

 余談ですが鰺フライ:マルカイと虹屋で冷凍の衣が付いた鰺を買って家でフライして食べました。日本で食べる肉厚の美味しい鰺フライの記憶があるので、比べると

ハワイで買ったのは超まずかったです。ーというメールでした。

 


また「私は15日にブレイスデル・センターでワクチン接種を受けました。最初の頃は非常に混雑して時間もかかったと聞いていましたが、今では予約時間前10分以内に駐車を完了して受付に来ることになっており、実際パーキング場は何の問題もなくガラガラでしたし受付も10人以上の方々が待っていて本人確認をしてから注射するところまで案内してくれるという混雑は全く感じないスムーズな対応になっていました。全て終わるまで20分足らずでしたから、これからも最初の頃のような混雑は無いでしょう。安心してワクチンを受けて下さい。注射は全く何の痛みも感じませんでした。その日の夜も何も問題はありませんでした。翌朝に注射した所を触ってみた時に初めて少し痛みを感じただけです。副作用はゼロに近いと現在までの結果が報告されていますし、もし自分に何か悪い作用が出てきてもこれだけドクター達が注意して診てくれていますから手遅れになる事は考えにくいでしょう。国民すべてがワクチンを接種してもらった時にコロナは終わります。早くその日が来ることを期待しています。」というワクチン接種のレポートも受け取りました。

 

そのほかにも、お電話で「私も今年のオリンピックの開催は無理だと思います」「歯肉が悪くなって歯医者通いです」「昔から悪かった股関節の症状が悪化していよいよ手術しなければなりません」「リンゴはEnvyが美味しかったです。友達にも勧めたらみんな驚いていました」「Envyは少し高いけど、マルカイではいつもセールして他よりも安いですよ」「早くコロナが収まって皆さんと再会できる日を心待ちにしています」などの嬉しいメッセージを頂きました。

 


2月18日付のスター・アドバタイザー紙に「コロナでアメリカ人全体の平均寿命が1年下がった」という記事がありました。「第2次大戦時の1940年代に戻った」と言うのですが考えてみれば、このパンデミックでアメリカ人はこの1年で死者は226日の時点で513,517人。
第2次大戦(1941~1945)の5年間の米軍の死者405,399人をとっくに超えているのですから、当然と言えば当然ですね。戦争中もその傾向はあったようですが、やはりマイノリティーである黒人系は3年、ヒスパニック系は2年それぞれ平均寿命が下がっています。関係者によると「この統計はパンデミックが起きてから半年の数字で、トータルすればもっと下がる可能性もあります」ということです。ちなみにアメリカ人の平均寿命は78.74歳です。これが77歳になったというお話です。日本人のそれは83歳です。誤解されがちですが平均寿命は、その年に亡くなった方の平均年齢、という訳ではありません。その年に生まれた方が、将来生きられる平均年齢のことなのです。つまり、その年の「0歳児の平均余命」ということです。計算方法は複雑なので説明は省きますが、いずれにしても長寿を全うしないまま戦争であるいはパンデミックで若者、中年などの方が多く亡くなられると、計算上は余命が短くなるということです。話はややこしくなりますので私たちの住んでいるハワイに話を移しましょう。

ハワイのワクチン接種は「3月からは70歳以上の人にも開始したい」と副知事は述べていましたが、米本土の豪雪、大吹雪で輸送網がズタズタとなり、本来届くべきワクチンが届いていないため、遅れそうです。ハワイの感染者数は226日時点で28,000人、死亡者数は435人です。これだけではハワイの平均寿命は下がりません。政府機関CDC(疾病対策予防センター)65才以上の人々を対象に行った調査によると、全米各州の中でハワイ州住民は平均余命、健康寿命共に


一番長い
ことがわかりました。ハワイ州65才以上の人々の健康寿命(自立した生活ができる生存期間)81.2(女性82.3年、男性80)で、平均寿命は86.3(女性88.2才、男性84.3)でした。この結果に対しハワイ大学のセンター・オン・ザ・ファミリーは、年間を通じての良い気候が年配の人々の健康に大きく影響しているとし、年配の人の中でも中国系、日系の人々が特に長寿であると述べています。平均寿命が80歳を超えている国は28カ国。ランキング上位はヨーロッパの国が多く、アジアでは日本の他、シンガポールと韓国が上位にランクインしています。男女別では、男性はスイスが81.2歳、女性は日本が87.1歳でそれぞれ1となっている。日本の女性は2位のフランスに1歳以上の差をつけています。(釈迦に説法ですが、イラストの茶寿は108歳、皇寿は111歳、大還暦は想像できますね、60歳の還暦の倍ですから120歳です)

女性の寿命が男性より長いのは素晴らしいことであります。でもそこで「女性はなぜ男性よりも長寿なのか?」と考えてみました。自分の生活を振り返れば思い当たります。「夜遊びに暴飲(アルコールを含む)暴食」「タバコも吸い放題でした」「ジャンク・フードが大好き」「塩、醤油をたっぷり」「野菜サラダは嫌い」などなど、とても「長生きできるわけがない」とお叱りを受けても頭を下げるしかない生活ぶりでしたから、女性が男性より長寿なのは当たり前、と思っていました。ちなみに3月1日から8日までは「女性の健康週間」なんだそうです。女性の寿命が男性より長いのは日本だけではなく、世界的な傾向。WHOの発表した2019年の統計によると、平均寿命も年齢差はまちまちですが、先進国、開発途上国を問わず、すべて女性の方が長寿。中にはロシアのように「男性66.4歳、女性77.2歳」と、11歳も開きのある国もあります。


医学的な観点から言うと、まず女性ホルモンの「エストロゲン」には血圧を下げたり、悪玉コレステロールの血中濃度を下げたりする働きがあり、閉経前の女性に心疾患が少ないのはそのためと考えられています。また、男女ともに脂肪細胞から分泌される「アディポネクチン」というホルモンには、動脈硬化を抑える作用があり、長寿の女性ではこの数値が高いことがわかっています。

次には基礎代謝が少ないことが挙げられます。基礎代謝とは、生きていくために必要な最低限のエネルギーのこと。女性の方が男性より基礎代謝が低く、女性の方が男性より少ないエネルギーで生きていけるため、環境の変化に適応しやすいことも長寿につながっているのではと言われています。また、基礎代謝量が少ないと、それだけ老化を促す活性酸素ができにくくなることも長寿の点ではメリットです。

そして3番目に「健康状態を気にする」ことが挙げられています。男性より女性の方が医療機関を受診する頻度が高いという統計があります。また、女性の方が食事で栄養バランスに注意したり、アルコールの摂取が少なかったり、自分の生活習慣を見つめ健康に気を遣う傾向があります。その傾向が、女性の寿命を延ばしている可能性があると考えられています。女性の場合は鏡を見る回数も多く、月経のリズムもあることから、男性よりも自分の健康状態を気にする習慣が身についていると言えそうです。結論から言えば、3番目以外は「男性にはもともと長寿になる要素が最初からなかった」とも言えそうですね。

最新の統計では60歳以上のアメリカ人の27%が一人暮らしだと言われています。130カ国の調査で平均16%に比べて世界の中で最も多いそうです。そして65歳以上のシニアのうち25%の人が11秒間に1人の割合で倒れ、19分に1人の割合で死に至るという恐ろしい結果が報告されています。そこが強調したいわけではありません。ここからが重要です。外に出て人と触れ合う機会の多い人は、少ない人に比べて24%も倒れるリスクが減るということだそうです。一人、あるいは孤立していることと倒れる


ことにどういう関係があるのでしょう?

他人との交流が少ない人は注意が散漫になりがちになるようです。あるいは孤独であることからの絶望感、悩みを自分一人で抱え込んでしまう、あるいは身体を動かすことも少なくなって結果的に筋肉が弱り、バランスを失いがちになるからのようです。外部の世界と付き合うことによる利点はたくさんあります。転倒のリスクを軽減できるのです。(2月1日付のHonolulu-Advertiser紙より)出来るだけ早く木曜午餐会を再開させたいと強く願っております。

ハワイではお年寄りの死亡原因の51%は、自宅での転倒ーーという統計が発表されています。米国全体の統計では「一人暮らしのお年寄りの女性の転倒の確率が特に高い」「毎年起こる股関節の骨折の9割が転倒によるものそして股関節の骨折をした人のうち25%の人しか快方に向かわず、40%の人は介護施設への入所が必要となり、24%の人が事故から1年以内に亡くなっている」ーという恐るべき結果が報告されています。不思議なことに時間帯では「午前9時から午後1時まで」の間に集中して転倒するケースが大半。また85歳以上の人になると、6569歳の人と比べると転倒する確率が10倍も高い、と言われています。

 「転倒予防」が一番重要です。自宅の中で転ばないような環境整備、例えばバスルームにいくつかの吸盤付きの取っ手を付けておく、あるいはバスタブの下に滑らないようにマットを敷いておくことなど。また転んでも大きな骨折に至らないように骨粗しょう症の治療を早めにしておく。そして太ももの筋肉をつけるべく「筋トレ」を欠かさないことだそうです。筋肉というのは80歳になってもトレーニングすればつくのです。

 

毎年恒例の真如苑主催の「灯籠流し」が昨年に続いて中止すると主催者側から発表がありました。コロナ禍の中での開催は、地域社会の健康と、安全が懸念されるため、今年の中止を決定しました。「灯籠流し」は2019527日に最後に開催されました。

暗い話ばかりでした。毎年の新年祝賀会のプログラムで紹介していました「シルバー川柳」の最新版から幾つか笑える入選作を紹介しましょう。

「何をしに ここに来たかと 考える」   (千葉県、79歳、男性、パート) 「ばあさんの 手づくりマスク 息できず」 (埼玉県、82歳、男性、無職)  「円満の 秘訣ソーシャル ディスタンス」 (北海道、77歳、男性、無職)  「我家では 濃厚接触 とんとなし」    (高知県、70歳、男性、パート) 「耳鳴りも ピーシーアールと 音がする (千葉県、73歳、男性、無職)  「じいちゃんの 敵は段差と パスワード」 (福岡県、53歳、男性、会社員) 「武勇伝 俺の話は 無観客       (島根県、52歳、女性、自営業)  「脳トレを 毎日してます 探し物」    (新潟県、80歳、女性、主婦)      「妻が言う ひとまず預かる 給付金」   (大阪府、70歳、男性、無職)   「テレワーク やってみたいが 俺無職」  (東京都、73歳、男性、団体役員)    「売ってない 極楽行きの パスポート」  (東京都、67歳、男性、無職)     「妻の留守 たっぷり醤油 寿司刺身」   (東京都、70歳、女性、主婦)         「要請を される前から 日々休み」    (福井県、55歳、男性、会社員)    

        「(公社)全国有料老人ホーム協会 シルバー川柳」より抜粋

笑えるようで、笑えませんでした。ほとんどが自分のことのように思えてきましたので。キッチンに立てば「何をするんだっけ?」と思案したり別の部屋に行けば「何をしに、ここに来たのかな?」と考えることが多くなりました。コンピュータでのパスワードなどすぐに忘れます。忘れることが多いので、紙に書いてどこかに置くと、今度はそれをどこへやったか分かりません。最近はセキュリティ向上のためか、しばしばパスワードを変更してください、とコンピュータが勝手に言って来るので本当に混乱しています。皆さんお元気でお過ごしください。再会の日は近いです。

      木曜午餐会会長 新名 瑛


木曜午餐会

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