会長の独り言
菅さんが可哀想
昨年の1月に日本で新型コロナウイルスの感染者が出てから、「水際対策」と称して外国からの訪問客の受け入れ拒否を決めた時は、安部さんの時代でしたが中国の習近平・主席の国賓訪日を断れないせいもあって、発生源である中国からの訪問客の拒否は出来ませんでした。そのせいだけではないでしょうが、感染者は増加の一途をたどり、ついに日本全体に「非常事態宣言」まで発令されました。安倍さんの全国民へのマスク配布も批判を浴びました。安倍さんの女房役でもある菅さんは官房長官として一手に批判を受け止めてきました。下ばかり向いて、間違ったことを一言でも言ってはいけない、との思いからか下書きした文章をプロンプターで読みながら応答したことまで「自分の言葉でしゃべらない政治家」と野党からも野次られるようになりました。
二階さんが「旅行関係属議員のボス」であるためか賛否両論の中「Go To Travel」を強引に推し進めた結果、感染者がさらに増加してその政策を一時的にストップ。国民に自粛要請をお願いしたその直後に、二階さんから電話で呼び出されステーキ・ハウスで大勢の人と会食。これがまた週刊誌にスクープされて大ヒンシュクを買ってしまいました。振り返ってみるに、菅さんは総理大臣(首相)になって一度もいい思いをしたことがないでしょう、と同情したい気持ちもあります。時期が悪かった、と言えばそれまでですが、逆にこの時代でなければ菅さんが首相になれたとも思えません。
追い打ちをかけるように、森元首相(日本オリンピック委員長)からの女性蔑視発言、そして菅首相の息子さんによる総務省幹部への接待攻勢、自分がひいきにしてきた山田内閣広報官の遅すぎた辞任劇、など内部から足を引っ張るばかりで誰一人自分をかばってくれる人もいなくなりました。「冗談じゃない、好きで、なりたくてなったわけじゃない」と心の中で叫んでいる様子が見えてきます。弱り目に祟り目。泣きっ面に蜂、とは。四面楚歌とはこのことか。誰か一人ぐらい菅首相を助ける仲間がいてもいいのではないかしら。これまでの首相は多くは派閥を抱えていましたから、少なくとも自派閥の政治家くらいは何とか対面を取り繕うといろいろ走り回っていましたが、先にも書きましたように菅首相は無派閥で二階さんだけが頼り。
3月上旬には非常事態宣言の解除を巡って大きな山があります。続いて世界Olympic委員会(IOC)の会合で8月開催予定の東京オリンピックがどうなるのか。そして不詳続きの自民党議員の補欠選挙が相次いで予定されています。これまでの前哨戦とも呼べる地方選挙では自民党は敗戦を続けています。そして秋には衆議員議員選挙。菅さんを「自民党の顔」として選挙が戦えるのか、あるいはその前に誰か交代させられるのか。今は誰がやっても厳しい選挙になることは間違いありません。でもこんな時にこそ「ヒーロー」あるいは「ヒロイン」が登場するのも歴史が証明しています。
菅首相には本当に同情します。悪い時期に、誰がやってもうまくいかない時に「ババをつかまされたな」と思います。でも反対に、これから先にも何も失うものもないのですから、二階さんのことなど忖度しないで、自分の考えている通りのことを思い切りやってみたらどうでしょうか。「国民の命を守るために、私はこれだけは譲れない」と啖呵を切ってほしいですね。拍手喝采、自民党勝利につながるかも知れません。
木曜午餐会会長 新名 瑛
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