笑えない失敗
1月下旬のある日のことです。オアフ島全域に暴風を巻き込んだ土砂降りの大雨が降りました。
それまで雨期のわりには不足がちな雨量で、このままだと飲料水を節減せざるを得ないほど例年より雨が少なかったようです。島内の東側・アイナハイナ地区はじめ各地で大量の汚水が流れ出し、特にアイナハイナ付近の住民は、下水道のパイプから土と混ざり合った黒色の汚水が噴出し、臭い匂いがひどく鼻が曲がるほどだったとか。その上、数件の住宅のトイレの汚水が流れずにつまり故障する羽目になったりし、近くに小川が流れているので、海に流出していたのは間違いなかったようです。
2012年の暴風大雨時にも、道路のマンホールが水で押し上げられて大量の汚水が流れだし、その3年後にもまた同様なことが起こって、ホノルル市長が汚水システムの補修場所を指定したらしいですが、大雨の時には今だに周辺の下水道から頻繁に溢れ出る地域もあるらしく、むしろ遅すぎたくらいでした。
この日は朝から、マキキ地区入り口に当たる我が住まいの空模様も横殴りの雨かと思えば急に小雨になったり、一時的に止んだかのように。相棒が「ランチは焼きそばが食べたい」と言うので冷蔵庫を見たらキャベツを切らしている。6~8分で散歩道から行かれるスーパーマーケットTimesやSAFEWAYがあるので、小雨も降っていなかった時を見計らって「この分なら15分位は大丈夫」と判断、降らぬ間の散歩とばかりマスクに帽子、散歩靴で外出したのでした。歩道と車道の境目は滝のような濁流となって流れていましたが、歩道は歩けたので最短の通りをとフリーウェイ下の信号まで来たら、溜まった雨が湖のようになっていて私のジャンプ力では到底無理。靴を脱いで水の中を歩いて渡るのもみっともないか。「よし!ワンブロック遠くの信号なら大丈夫かも」と早足でその信号へ。ところがその信号も全く同じでジャンプできる状態ではなかったのです。
「しょうがない、あきらめよう」と踵を返した途端、パラパラ降り出した雨が瞬く間に強い風を巻き込んで土砂降りの横殴り雨。帽子からTシャツ、ショートパンツに至るまでずぶ濡れで、“雨も滴るいい女”どころではなくしょぼくれ姿に変身。ここまで水攻めされたならと開き直って我が家へ方向転換したものの、少しでも早くと車道を超えてはす向かいの歩道へ移動しようと、流れる小川の水幅を目で測りこれならば「エイッ」と飛べたかに感じた途端「ぼしゃん!」と足首まで濁流に。踏んだり蹴ったりの外出に「こんな大雨に出るなんて気が知れないよ、物好きな」と言われつつ「誰のせいか」と心の中で恨めしくキャベツ無しの焼きそばならぬ「泣きそば」になってしまったのです。 K/和子
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