木曜午餐会の皆さまへ

3月は去る」とはよく言ったものであっという間に桜の季節、4月を迎えました。

お元気でしょうか?すでにメンバーの多くの皆さんは2回目のワクチン接種を終えられたことと思います。もし、希望しているのにまだワクチン接種が出来なかった方がいましたら、ここへ連絡して下さい。Skyler Smela(スカイラー・スメラ)さん。彼女の携帯電話(808352-6104です。日本語でヘルプしてくれます。彼女はホノルルにあるPacific Gateway CenterPGC)という非営利団体でボランティアをしています。ニューヨーク生まれ、マンハッタン育ちの女性ですが、若いころから日本の文化(浮世絵だったそうです)にハマってしまい、今はハワイ大学の東西センターで勉強しながら、ボランティア活動を続けています。このPGCという団体は、主に世界各国から移民してきた人々に対する法的な支援活動をしていますが、コロナ禍の現在は「言葉によるハンディで、受けられるべき接種が受けられない人々を助けたい」という活動をしています。実を言うとスカイラーさんは、私がハワイ大学のアウトリーチのプログラムで知り合いました。日本語は全く問題ありません。でも「知らない人だから」と思って躊躇される方は私に電話ください。ご紹介致しますので遠慮なく。

 観光客が戻ってきましたね。嬉しいような、嬉しくないような。ワイキキではマスクをしていない米本土からのお客さんをよく見かけます。グリーン州副知事は「ハワイ州は現在ワクチンの接種を終了した人たちへの、規制緩和策などを入れたワクチンパスポートのプログラムに取り組んでいます。データベースにしてワクチンの接種を完了した人を確認するのは、かなり複雑なプロセスになります。5月中旬には導入を開始したい」とコメントしました。年末までに世界中への旅行が解禁されても誰もがこの「ワクチン・パスポート」を提示しなければ飛行機に乗れないという状況も予測されますので、皆さんも注意を払っておいてください。

 私の好きな食べ物の話です。私たちの体は、加齢とともに老化します。当たり前だと思いますよね。ただし、老化の真の原因とは加齢ではありません。酸化なのです。細胞の酸化が加齢とともに進むことで、細胞はもとの働きを十分に行なえないほど劣化し、属する内臓や組織の働きを衰えさせます。鉄が錆びるのと同じです。これを老化というのです。ですから、酸化を防ぐ食品――抗酸化力の強い食べ物をとることが


大切です。トマトの「赤い成分」が、あなたを元気にしてくれます。「赤い成分」の正体は「リコピン」。リコピンは、抗酸化作用の高い代表的な成分として知られる「ビタミンE」の100倍もの抗酸化力を持っているといわれています。体内のサビとりにぴったりの食品なのです。トマトは毎日でも食べたい食材の1つ。せっかく食べるのならば、リコピンを効率的に摂取したいものです。「トマトと卵の炒めもの」です。トマトをザクザク切ってエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルで軽く炒めます。フライパンに溶き卵を流し込んで軽く混ぜるだけ。味つけは塩コショウのみ。調理時間はわずか5分です。

今ではマスコミも好き勝手に報道できていると感じている方も少ないと思いますが、テレビや新聞には多くのタブーがあります。「記者クラブ」の存在もその一つでしょう。私にも隠された過去があります。あまり披露はしたくないのですが、最近のマスコミの偏向報道を見るにつけ、かつてそうした世界に身を置いていた自分だけがいい子ぶるわけにもいきませんので少しだけ白状しましょう。大学を終えてすぐに共同通信社と言う社団法人に就職しました。アメリカではAP通信、イギリスではロイター通信などと同じような役割を果たす仕事で、全国の新聞社、テレビ、ラジオ局に世界中のニュースを流す「卸元」みたいな組織です。かなり昔にNHKのドラマで「事件記者」と言うのがありました。あの舞台は「警視庁記者クラブ」でしたが、私の場合は東京で新人研修を受けた後大阪支社に配属され、そこから東大阪、八尾、柏原という地域を担当、それぞれの役所にある「記者クラブ」に所属しました。当時は大阪万博も開催されていましたので、週に何回かは万博会場の記者クラブにも詰めていました。東大阪市役所の記者クラブに所属していると、近鉄電車から全線に使える優待パスが届けられます。地元大企業の近畿大学から忘年会の招待があります。超一流の料亭で食事をした後、黒い車で自宅まで送られ、お土産には桐の箱に入った近大で養殖している大きなブリが一本ついてきますちなみにこの時に初めてブリを捌くために出刃包丁を購入しました)。東大阪市議会との新年宴会では、純金のすき焼き鍋で神


戸和牛をたっぷり堪能させられた後はどこかのクラブへ。かなり“接待漬け”になりました。新聞各社はそれぞれの地方版を持っているので、なにか記事を書いて紙面を埋めなければなりません。“牢名主”のようなある新聞社の支局長が市役所の広報課の職員に「なにか暇ネタを探してこい!」と命じます。自分たちは麻雀をしながらその「記事」が届くのを待っています。昼食も広報課の若い女性に命じて役所の食堂から届けさせます。「酷いなー」と思うでしょうが、私が大阪から高松に転任した先の記者クラブでも似たり寄ったりでした。その後、東京の本社に転勤となり政治部に所属します。最初は「総理番」です。朝起きた時から夜の就寝まで首相の動向をフォローします。当時の首相はクリーンの政治家と呼ばれた三木武夫さんでした。東京・南平台の自宅の中に「番小屋」と呼ぶ総理番の記者が詰めるプレハブが設置されます。首相の自宅を訪ねてくる人々を全部チェックするのです。前任者によると前の首相の田中角栄さんの番小屋の冷蔵庫は、ウイスキーやら豪華なハムで一杯だったそうですが、南平台の冷蔵庫は最初から最後まで空っぽでした。クリーンですからね。日曜日の夕方など、お客さんもなさそうだし、どこか夕食を摂りに出かけた時に限って、食事を終えて帰ってくると「総理は外出されました」。デスクから「なんのために総理番をしているんだ!」と大目玉。そういえば、このころに同じ総理番をしていたNHKの山下記者に「五つ子」が誕生しました。政治部新人のころは「(首相)官邸記者クラブ」に所属します。今はどうか知りませんが1976年当時はそのクラブは官邸敷地の建物の中に設置されていました。朝から麻雀の音は鳴り響いていました。総理番のない日は、官房副長官番をやらされます。当時は海部俊樹さんでした。日中は、官邸の中で副長官室に入り浸り、夜は赤坂にある彼の議員宿舎で懇談会。

3年目になると野党を担当させられました。各政党とも担当記者の背景はよく調べているらしいです。公明党も担当した時に私のバックグランドはかなり調べていたようです。私は岡山出身ですが、最初の懇談会に一人で呼び出された時には国対委員長、副委員長のほかになぜか岡山一区選出の代議士も一緒でした。そしてプレゼントされたのが私の好きな「スラブ舞曲」のレコード。驚きましたね。「どこで、どうやってそこまで調べられるのか」不思議であると同時に、不気味でもありました。

自民党、社会党右派はその辺はおおらかというか実に大ざっぱでした。社会党の土井たか子委員長などは私の母校・関西学院大学の憲法の教授をしたこともあってか「あなたを覚えているわよ、憲法の授業に出てたでしょ?」。嘘つけ―。私は憲法などの授業を受けてませんし。それも当時は大きな講堂でのマス授業でしたから、仮に授業を受けていたとしても150人くらいの生徒の顔を覚えられるわけがない。東京都知事の小池百合子さんは関西学院大学を中退、エジプト大学へ留学しました。話しだすとキリがありませんが、私の言いたいのは「マスコミも政治家も役所も企業も、みんなお互いに忖度しながら共存していきましょう」という「馴れ合い」「接待」の慣習が染みついて、未だにそこから抜けきれないのです。私自身、それにどっぷりとつかっていましたから、今のマスコミを、あるいは総務省のお役人の人々を非難する気


持ちはありません。というか後ろめたくて非難などできないですね。もっとうまく立ち回ればよかったのに、まずかったですねー。

週刊文春だけが「特ダネ」を連発して、なぜ新聞各社にできないのか?と疑問に思う方もいると思いますが、理由は簡単です。内部告発しても新聞社は毎日の出来事の報道に終われ、また大きな組織だけに簡単に取り上げてくれないし、その裏を取るのに時間がかかります。一方、週刊誌は日々の出来事に追われなくて済むと同時に1週間という時間があります。「文春に告発すれば、専従班がすぐに動いてくれる」という告発側の期待もあります。なにより、新聞記者より、週刊誌、雑誌記者の方が「接待」「忖度」というハンディがないだけ記事をストレートに書けるという“一匹狼的”なジャーナリスト魂があるのかも知れません。私がその現場にいれば、恐らく何も書かないままに週刊誌の記事を読んで「そんなことは前から知ってたよ」と悔し紛れにぼやいていたかも知れません。田中角栄の金脈問題を追及したのも、雑誌「文芸春秋」でした。出版された後、多くの記者は「そんなこと前から知ってたよ」と白状しましたが書けませんでした。

独白はここまでにして。「もっと隠していることがあるのでしょう?」と思われるかもしれません。実は「あるんですが、いつの日か」にしてワクチンのお話をしましょう。少々理屈っぽくなりますが我慢して読んでください。ワクチンという名称は、ラテン語のVacca(雌牛)に由来します。世界初のワクチンである天然痘ワクチンが雌牛から取られたため、この名がつけられました。発音は、米語でヴェクスィーン、日本語のワクチンはドイツ語の発音に由来しています。日本の医学用語にはドイツ語から来ているものが多いです。例えば診療記録を「カルテ」、手術用のナイフを「メス」。私の母は日赤の看護婦だったせいもあって患者を「クランケ」と呼んでいました。ワクチンと言うのは本来、病原体を培養して弱毒化させた溶液(生ワクチン)であったり、あるいは病原体に似た形を持つ成分を作って、人間の身体に注入します。体は病原体が入ってきたものと勘違いして、免疫機能を持つ細胞がこれに対して反応します。病原体の特定の形にだけ反応する「抗体」が作られます。そして本来の病原菌が入ってきた時にはすでに「抗体」ができ上げっているので病気に感染しない、というところからスタートしました。今回の新型コロナウイルスに対するPfizer社の新型コロナワクチンは従来の生ワクチンとは違う「メッセンジャーRNAワクチン」と呼ばれるタイプで、体内でこのスパイクたんぱく質に対する抗体が作られ、ウイルスが細胞の中に入れなくなる、というものです。生きたウイルスを体内に入れるわけではないので感染症の症状が起こる危険はないし、安全性は高いと言われています。またワクチン接種の効果について、

Pfizerが95%、Modernaが94%、Johnson& Johnsonが66%だと言われています。専門家によると「Johnson& Johnsonの場合はテスト時期が変異株のかなり出回ったころに行われたためで、効果は基本的にはそれほど変わらない」と解説しています。ハワイ州のグリーン副知事は「65歳以上の方はPfizer、Modernaを接種し、若い世代の方はJohnson& Johnsonを」勧めています。



ワクチンの接種について疑問を呈する方もいます。「強制ではない」ので接種するかどうかは個人の自由ですが、私はこのように考えています。通常ワクチンの開発には数年はかかる、と言われている中で「わずか1年余りでできるなんて安全性を無視して猛スピードで作ったのではないか」という疑問に対してです。早期に開発された最大の理由は「お金」です。大規模な治験には莫大な資金が必要です。製薬会社は採算が取れるかどうか時間をかけてシビアに判断します。しかし、今回はアメリカはじめ各国政府が公的な資金を投じたために製薬会社は経営上のリスクを考えることなく、ワクチンの実用化に取り組むことが出来ました。ポイントは「公的資金の投入でリスクを考えなくても開発に取り組めた」という点です。もうひとつは、欧米で感染爆発が起きたことです。通常数万人単位で効果を調べる治験(臨床試験)には、結果が出るまで時間がかかりますが、各国で多くの感染者が出たため感染者の症例をすぐに大量に集めることが出来たことも「不幸中の幸い」でした。トランプ前大統領は自分の任期が切れる前に承認・認可が出るようFDA(アメリカ食品医薬品局)に圧力をかけましたが、FDAはそれを拒否しました。「政治的な操作だった」と共和党の関係者は主張していますが。

一方インフルエンザのワクチンは毎年打つように言われていますが、何故でしょうか?インフルエンザ・ウイルスには多くの型があり、また非常に早く変異するためです。去年に流行したウイルスと、今年流行しているインフルエンザは、型が変わっています。なので、昨年にワクチンを接種したり、インフルエンザにかかったりして免疫がついていても、今年も感染してしまう可能性があるからだそうです。ウイルスは変異しやすいものと考えたほうがよさそうですね。

ハワイのワクチン接種率はこのところ急速にアップし全米のなかでは7番目に多いそうです。3月18日時点では50万回を超えました。「4月1日までに60万人、5月1日までに90万人、6月1日までには125万人に達する予定だ」とグリーン副知事は話しています。そして「Tier 4」(陽性率が1%で週平均の感染者が20人未満)への見通しについては「4月中旬までにはハッキリするのではないか」と話していましたが、米本土からの観光客が急速に増えて大勢でマスクなしでワイキキを散策している姿をみるととても難しそうに感じます。ハワイでの感染者は、以前の手紙でも触れましたがNative Hawaiian, Pacific Islanderのコミュニティーで「陽性率が他の人種に比べ高い」のですが、最近の報道では「感染者の40%が彼らなのに何故ワクチン接種率がたったの8.8%と少ないのか?」と問題提起されています。これまでの統計ではアジア系の接種率が25.4%、白人が19.2%、そして黒人系が6.4%です。

ハワイの失業率はまだまだ高いままです。犯罪も多発していますので、外出時のマスクのみならず、出来るだけ一人で外出しないこと、駐車する時は周囲をよく見て離れた場所には車を止めないように心がけてくださいね。

随分と先の話ですが、カレンダーにマークをしておくといい話です。現在、ハワイ州内で市内電話をかけるときに808のエリアコード(市外局番)をつける必要はありませんが、10月24日からアメリカ国内ではどこでも市内電話をかけるときにエリアコードをつけ、10桁の番号をダイヤルすることが必要になります。

何故? 連邦政府の通信委員会において自殺防止のための3桁の特別番号の設置が決まったからです。「全国自殺防止及び精神衛生危機の生命線」として988という3桁の番号を設定し、アメリカ国内どこからでもこの3桁の番号にかけるとオペレーターに繋がるという仕組みが来年2022年7月16日から始まることになりました。



どうしてこの自殺防止のための988の新しい取り組みが、電話のかけ方の変更と関係してくるのか? 988という番号をプレフィックス(市内局番)として使用している地域がハワイを含め全米にたくさんあるからだそうです。電話番号はエリアコード(市外局番)プレフィックス(市内局番)と加入者番号で成り立っています。私の自宅の電話番号は941-1209ですが、この市内局番(私の場合は941)に988という番号が利用されている地域が全米に30州もあるそうです。そこで自殺防止ホットラインの988のサービスが開始した後、今まで988-xxxxという電話番号を持っていた人にエリアコードなしでかけようとすると最初の3桁をダイヤルした途端にホットラインに繋がってしまうことになる。その混乱を避けるために今年10月24日から、どこにかけるにも市外局番の808をまずプッシュしてそれから相手先の番号をダイヤルしなければなりません。今から携帯電話に登録してある番号も含めて入力しなおしておくことが必要です。もしエリアコードなしで7桁の番号にかけた場合には、「おかけになった番号が不完全です」というメッセージが流れることになるそうです。(以上は3月18日付の日刊サンの記事からの抜粋です)

               木曜午餐会役員一同               


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